小百合涙!満身創痍の全国宣伝行脚実った…「北のカナリアたち」初日
2012年11月4日(日)
映画「北のカナリアたち」(阪本順治監督)が3日、全国330館で封切られ、主演の吉永小百合(67)ら出演者が東京・丸の内TOEI〈1〉で舞台あいさつを行った。酷寒での北海道ロケも乗り切った教え子役たちとようやく迎えた初日に、感極まって涙を見せた吉永。9月からのキャンペーンで体調を崩しセキが止まらず、一時は耳も聞こえづらくなるなど“満身創痍”の体を押しての全国行脚だった。
クライマックスでの教え子との20年ぶりの再会シーンに、鼻水をズルズルいわせながら涙を拭く観客。エンドロールではしばらく拍手が鳴りやまなかった。そんな余韻が残る中での舞台あいさつ。
吉永は客席の隅々までお客さんが入っているのを確認すると「本当にうれしく、胸がいっぱいです」。1年間、この作品のためだけに力を注いできただけに、いろんな思いが込み上げ、瞳には光るものがあった。
この日、吉永は意外な事実を2つ明かした。出演者は主役級ばかりがそろったが、本当にうまくいくのか。撮影前は不安を感じていたという。
「すてきなメンバーだけど、それぞれ主役をやってらっしゃる方とうまくアンサンブルが作れるのか心配だったんです。私もこういうケースは初めてだったので。でもそんな心配は全然当たらなかった」
絶えずアンサンブルの中心でムードメーカーを買って出たのは外でもない吉永だった。すかさず、隣に立つ柴田恭兵(61)が「きっとみんなは監督より、吉永さんに褒められたかったんですよ」と“合いの手”を入れ、共演者がうなずくと「イヤ〜ン、そんな」と吉永は赤面して照れまくった。
その後の打ち上げパーティー。ハードなスケジュールで全国行脚した宣伝活動で体調を崩したことに話が及んだ。「ロケ以上に大変でした。セキが止まらず、耳が聞こえなくなったり、声が出なくなったり」。サラリと触れたのみだったが、病院で治療しながらの移動で、満身創痍の状態が続いていた。
この日ですべて終わりではなく、キャンペーンは今月中旬まであるため、休む間もなくこの日夜、名古屋に移動。「撮影の木村大作さんは富山で今日8回も舞台あいさつ。私も絶対にしっかりしなきゃ」と気力で自分を奮い立たせていた。